メリークリスマスどころじゃない!! ~スーダンで暮らスーダン~
世間はクリスマスですね。
イスラムの国スーダンではほんとに無縁ですが、
先週末スーダン各地で大規模なデモが発生しました。
原因はいろいろあるみたいですが、
一番の原因は物価の高騰。
僕はスーダンに約1年半住んでいるんですが、来た時と今を比べると主食のパンの価格は倍に、水は4倍近くまで高騰しています。
スーダンポンド安もどんどん進み来た当時1ドル17ぐらいだったのが、今は公式レートが47、闇レートは60近くになっている。
物価が上昇しているにも関わらず給料は上がらない。
アラブの春の時、
エジプトではインフレ率17パーセントで暴動が起きたらしいが、
大使館情報によると現在のスーダンのインフレ率は約70パーセント。
そりゃ気長なスーダン人も怒るよね。
デモが起きてからSNSも遮断されVPNを使わないと
インターネットもろくに使えません。
警察もデモ隊に向けて発砲しているらしく、
もう30人近く亡くなったらしいです。
僕たちは仕事の後自宅待機させられているので特に危険はないですが、
スーダンにとっては穏やかでないクリスマスになりそうです。
砂漠の国でも海はある!~スーダンで暮らスーダン~
スーダンってどんな国だろう。と思った人が居たとしてネットで画像検索した時出てくるのはこんな画像です。砂漠、とにかく砂漠!まぁ北アフリカ・エジプトの近くというだけで「砂漠」とイメージする人は多いと思う。実際国土のかなりの割合を砂漠が占めているし、そのイメージは正しいと思う。家の中も年中砂だらけやしね。
そんなスーダンも一応紅海に面していて海なし県ならぬ海なし国ではない。
今回はそんな海沿いの街「ポートスーダン」に行ってきたのでそれについて書きたいと思う。
ポートスーダン、首都ハルツームから北にバスに揺られること12時間。そこにスーダン屈指のオアシス(皆言ってないけど)ポートスーダンはある。スーダン唯一の貿易港、少し南のスアキンという街からはサウジアラビアに行く人のための船も出ている。
普段砂しか見ていない僕たちは海と海鮮を食べるという事に胸を高鳴らせ一路ポートスーダンへ!
ついてみると海の街とだけあってかなり湿気が。
僕の住んでいるハルツームは砂漠の中の街なので湿気が全然ない。毎日20%ぐらいなので、久しぶりの湿気に一同ダメージを受ける。
しかし景色はやっぱり素晴らしい。
初日はついたのがもう夕方だったが安宿の近くでこの景色。
海があるだけで全然生活違うやろ!そう言わざるにはいられなかった…
次の日は朝からお魚市場へ、
市場では魚・エビ・カニなんでも売ってて、みんなで晩飯の予定を考えた。
久しぶりの海鮮。高鳴る。
午後からは先でも述べたスアキンへ。
今は廃墟だけどもその昔はサンゴ礁で町を作った
こんな風にレンガが全部サンゴでできている。
日本人にとってはとっても珍しい風景かも!
これ全部サンゴ!らしい…
3日目はスーダン屈指の世界遺産サンガネーブへ!!
サンガネーブは沖合のサンゴ礁郡の上に建てられた灯台!旅行に行った人写真を見たらとにかく美しい!見たい行きたい!
という事で船をチャーターしサンガネーブへ
のはずが強風のためなんと船を出してくれないとの事。
残念無念。いや
最悪だぁぁぁぁぁ!!
しかしオーナーが近くのサンゴ礁郡までは連れて行ってくれるとの事でそこまで船で行きました。
そこでシュノーケリングをしたけど生まれて初めてあんなにたくさんの魚を見た!サンゴ礁も。
海も綺麗だったのでそれなりに満足して帰ってきましたとさ。
サンガネーブ。
行きたかったけど絶対リベンジします!
途上国で仕事?活動をしてみて難しかった事。~スーダンで暮らスーダン~
20歳の時、初めて一人で海外に行って「英語なんか一生勉強しなくていい」なんて冷めていた青年の人生が変わった。
もしあの渡航が無かったらと思うとゾッとするけど、本当にあれで、世界に挑戦したい!と思う気持ちが芽生えた気がする。
それから7年越しに海外で働く(正確に言うと働いているわけでは無いけど)という夢をかなえて今スーダンに居る。
ただ海外、特に途上国で働く難しさをこの1年ちょっとでたくさん感じたので今回は途上国で働いた時の大変な事、そして自分なりの対策法をまとめました。
1、 正確な時間に来ない。
どこの国もおそらく~時間、~タイムなるものが存在すると思う。
スーダンも例外では無いくよく日本人コミュニティーではスーダンタイムなんて言っているが、とにかく時間通りに来ない・始まらない!!
1時間待つことは割とざらにあって、おかげで気がかなり長くなったと思う。
ミーティングで人を集めるのも一苦労…
その代わり注意しないといけないのがたまに正確な時間に始まる事。
このスーダンタイムのせいで僕も遅れる事が多いのだけど、たまに時間通り始まってて怒られたり、「お前スーダン人だな」といわれ馬鹿にされる。笑
対処法
時間前に行く(当たり前か。笑)
時間に関してはかなり緩くなってしまうけどそこは日本人。自分をしっかり持ち、時間に余裕をもって行動しよう。まわりが遅れても気にするな!笑
2、 職場で仕事をしてるように見えない。
みんな職場ではスマホを見ている。「俺の仕事はパブリックヘルスだ」なんて言う奴もほぼ1日中スマホを見ている。仕事は…って思う事も多々ある。笑
これに関して注意点はない。一緒に携帯触っても怒られないし。仕事をやったとしても褒められない。
対処法
とりあえず仕事をさせたいなら上司から言わせろ!
僕たちが言っても何も解決しないけど上からの言う事は聞く。上司を見つけていってもらおう。上司もそんな感じならあきらめよう。笑
3、 約束が守れない。
約束をしてもなんか響かない。最終的には守ってもらえない。そんな経験が途上国では少なからずあると思う。
対処法
上司にお願いしようその2。仕事において上司の圧力は効果的だと考える。仕事の約束は上手く上司を使おう。
プライベートな約束は人間関係ができてからにしよう。
4、 急な予定変更。
1年生活して明日~するよ「えぇぇ!!!」なんてことが結構あった。
つい最近も「金曜に結婚式やるよ」って言われてたのが前日「今日やるよ」って言われた。結婚式でもずれるときはずれる。日本の物差しでは測れない。
対処法
マメに連絡をとる。そしたら機会を逃すことはない。多分…
途上国で「日本では~だから」は通用しない。何があっても焦らず怒らず柔軟な対応が大事だと思う。
未だに焦りまくり、怒鳴り散らしてる僕はまだまだだと思う…笑
難解。スーダン旅行 ~スーダンで暮らスーダン~
元々エセバックパッカーをやっていた僕としては、やはりなかなか来れないスーダン旅行は任期中でも必須事!!
しかし国内旅行がこれまた難解。
今後スーダンに来る人は気を付けないといけないかも?
スーダン旅行の最初にして最大の難関。
それがトラベルパーミットだ。
外国に行くときは入国審査を行う必要がある。スーダンももちろんあるが、それに加え
外国人が国際空港のあるスーダンの首都ハルツーム以外を旅行する場合
その別の州に入るたびにトラベルパーミットを出さないといけない。
バスで移動する場合はバスに乗る時。
車をチャーターする場合は州の境、もしくはちょっとよくわからない所に
高速の料金所みたいなところがあり、そこでパスポートとパーミットを見せなければならない…
そのパーミットだが、一応公用旅券を持っている僕たちは旅行3週間前に申請しないといけないので本当に厄介。
実際僕もこのパーミットのめんどくささとスーダンの暑さで国内旅行はまだ3回しか言ってない。もったいない!!
ただ日本から来る方。ご安心下さい。
今年?からトラベルVISA持ってる人はパーミットが必要無くなりました。
是非日本から遊びに来て下さい!
ちなみにスーダンの3大観光地。
メロエのピラミッド郡
神聖な山とモスクのあるカッサラ
そしてポートスーダン。
この前行ってきました!
こんな感じでスーダンにはたくさんの観光資源が実はある!
もちろん外務省の安全基準上いけないところでも、美しいところはあると思う。
いつか僕もその辺り旅行してみたいなー
スーダンにいる人たち~スーダンで暮らスーダン~
日本に住んでいると、あんまり民族性を感じる事は少ないと思う。
例えばW杯とかオリンピックとか、最近だと大阪なおみちゃんとか
大きな国際大会で日本人が結果を残してくれると
「日本人として誇らしい気持ち」になるのは僕だけじゃないと思う。
多分アフリカの国に住んだことのある人なら多分身に覚えがあるだろうが。
こっちの人は僕たちアジア人を見るとチャイナチャイナという。
チャイナと言われてはいい印象はないが、チャイナの友達は好きだし、別にチャイナを見下すとかそんなのは一切ない。
でもチャイナ!って言われると何かむかつく自分がいるし、これはやっぱ自分が日本人としての誇りを潜在的に持っているんだな…と思った瞬間でもあった。
さて前座は置いておいて、
細かく言えば違うのかもしれないが、ほぼ統一民族の国日本であまり感じない国の中での民族の違い。
他民族国家っていうのはたくさんあるんやろうけど
スーダンの首都ハルツームで見かける民族間の分かりやすい違いについて紹介できればなと思っています。
ちなみにスーダンには人によって違うけど民族が50も100も500住んでるらしいので全て網羅はできません。またスーダン人のお友達から日常会話の中で面白可笑しく聞いた話なので聞き間違え、勘違いはたくさんあると思いますので参考程度に見てください。
ハルツームには主に北部方面から来た民族(アラブ系)と
南部方面から来た民族(アフリカ系)の方々が仲良く共存していると思います。
その北部、南部の民族にも民族によってさまざまな通過儀礼があり
それらの通過儀礼を受けた人たちは一目でわかるので
その一目でわかる一部お友達が描いたイメージ図と一緒にご紹介します。
ドンゴラウィーヤ。
首都ハルツームから北に5・6時間走った所にドンゴラという都市がありそこに元来住んでいた民族。顔の頬に縦の線が3本入っている。
北部の民族は南部の人と比べると肌の色は浅黒い。
道端でもお会いするし、職場の上司がこの民族の人。
男性で線が入っている。どちらかというと線を入れている人は女性が多い印象。
シャーイギーヤ。
こちらの方は頬に横の線が入っている。(目の大きさとかは関係ありません笑)
こちらも北部系なので肌は浅黒い程度。
ハルツームでは会ったことあるかなーぐらい。
ジャーリーヤ
頬にHの文字状に線が入っているらしい。
北部系の人らしい。
一度だけバスでお会いしたことがあるが、あまりいらっしゃらない。
センジェ
頬にTの文字が入っているらしい。
これもお会いしたことがない…
ニウェール
額にブツブツがつけられている。(北部の線も含め多分ナイフか何かでつけている)
南部系の人たちなので北部系に比べると色はかなり濃い。
首都でもたまにお会いする。
ニウェール
耳の上に線が3本入っている。
南部系なので色は濃い。これまた首都でもたまにお会いする。
シュルク・デンカ
額から耳の上にかけて線が入っている。
南部系なので色は濃いが、控えめに言って3日に一回はお会いすると思う。
ハルツームにたくさんいるのかな?
これらの民族は今ハルツームに住んでいる僕のお友達から聞いたので
情報に偏りもあると思う。
先日言った東部都市のカッサラではハルツームではあまり見かけない
サウジアラビア移民系の人がたくさんいたし、
多分西部や南部に行ってもまた違った人たちがたくさんいると思う。
ちなみに歴史上南部に住むキリスト教徒が迫害を受けていたということもあり、
現在のスーダンではそれなりの立場にいる人はイスラム教徒で数少ない南部キリスト教徒はブルーカラーの仕事をしている人が多いと思う。
そんな背景があるからかわざわざあいつはクリスチャンだ、って言ってくる人もいて、これは差別的なのかそれとも「ムスリムじゃないんだぜ。ダサいだろ」的な軽い意味なのかは分からないがそんな事を言ってくる人もいる。
住んでみて感じたことがスーダンはかなり閉鎖的なイスラムの国なんだなと思った。
ムスリムがすごい。クリスチャンは良くない。アッラーが一番。なんだか中高生の時に似てるなと思った。当時は学校が世界の全てだった気がする。そんな世界になんだかこの人たちはずっといるのかなーと思ったある。
世界にはほんとにたくさんの文化・特色があるんだなと思ったと同時に
何気ない毎日やけどほんとに貴重な日々を過ごしてるんだなと思いました。
甘くはない。任地での活動。~スーダンで暮らスーダン~
活動の事。そういえば全く更新していなかったので活動の事にも触れたいと思います。
現在はスーダンの首都ハルツーム州の北部ハリファーヤという地域で活動しています。
内容はこの地域で日本のように決まった場所・時間に車が来るような収集方法を定着させるというものです。
ちなみにハルツーム州には日本からの寄付でゴミ収集車約70台寄付されています。
スーダンでも人気?のキャプテン翼シールがバシィ!と貼ってある。
この日本式収集のプロジェクトをやると言い出したのは配属先の局長。彼が多分日本に研修に行けるという若干不純な理由で始めたことだが、自分で決めただけあって対象地域の選定・対象地域でのボランティア選定などかなりテキパキやってくれた。
コンサルの人が言っていたが僕たちがやらせるのではなく、自分達で自主的に意思決定することでかなり物事は進むんだなという事を改めて感じた瞬間だった。
右側が我らが事務局長。
一生懸命だった。この時は…
本格的に収集を始めたのが今年の7月。対象地域はハリファーヤの10丁目。
でも途上国あるあるなのかスーダンあるあるなのか分からないが、
住んでる人には何も案内せずにとにかく始めちゃうもんだから、最初は収集ポイントに持ってくる人はゼロ。そりゃそうだ。言ってないんやもん。
でもそこから予め選んでいた地域ボランティア・そして清掃事務局の職員が一生けん命案内してくれたおかげで10丁目は10月現在ある程度形にはなってきた。なんだかんだうまくいくもんなんだな。とちょっと感心してしまった。笑
がしかし9月末から新しく5丁目もこの収集方法をすると決め、実際行っているがそううまくはいかなかった…
問題1
まず地域ボランティア、10丁目は5人簡単に集まったのに今回はまだ1人。しかも5丁目は10丁目よりも広いのに…
問題2
職員も収集に来ない。もちろん収集車の運転手。実際にゴミを集めてくれるワーカーは来るが、住民に案内してくれる職員が毎回来ない。「来るの大変なん?」聞いたら。「難しくないよ」とさらっと言われた。飽きたのか。笑
そして私的最大の問題。
それは住民と職員が話し合う機会がない…
日本なら目安箱的なものやお客様相談窓口があってもおかしくないが、スーダンにはそういう文化ないのかなと思ってしまう。
その弊害がゴミ収集料金の徴収量に出ている。
住民はゴミ収集車が来ない。だからゴミ料金を払おうとしない。
でも職員は住民の要求を聞こうともしないから住民には不満がたまる。職員も料金を徴収できないので不満がたまる。
一応月に1回ゴミミーティングを開催することを決めているけど、時間通りに全員来ない。来る人もいるけど待ってるうちに帰ってしまう。など課題盛沢山。
語り合うフリをしているモリタツ
実はなに喋ってるのかあまり理解していない。笑
僕が嘆いても仕方ないけど本当に嘆きたいのは住民と行政両方なんだろうな…
あと活動も1年切ったけど、何とか住民と行政が力を合わせて協力する方法を見つけたいなと思います。
ゴミ溜め
溜まりすぎるとこうやって燃やすしかない。無念…
新婚旅行の定番地。そして悲劇 ~スーダンで暮らスーダン~
観光資源が乏しいスーダンですが、
数か所観光地はあります。
今回は一般のスーダン人が新婚旅行で行くと言われる
「カッサラ」という街に前のブログでも紹介したイード休みを利用して行きました。
カッサラにはスーダンには珍しく山があり、
そこのふもとでコーヒーを飲むのがスーダンの新婚旅行の鉄板らしい。
友達曰く
カッサラは僕の住む首都ハルツームから高速バスで10時間
10時間か…と思いながら朝5時半出発のバスに乗るもバスが出たのは7時
ま、スーダンやから仕方ない。
そしてカッサラ到着
なんと夕方3時過ぎ。
予定より2時間時短
スーダンやるー。
そしてとりあえず宿探しへ。
ところが!
イード休みでどこもやっていない…
10件ぐらい回っても見つからず、
何とか友達の同僚が紹介してくれたホテルへ。
イード期間中のスーダン旅行はおすすめしません。笑
だが次なる問題。
飯がない…
冷静に考え得れば容易に予想がつくのだが、
ホテルが無ければ飯もレストランもない。
レストランを探すも見つからず。
1時間まわりビスケットで何とか空腹を凌ぐ。
旅行来たのに地獄かよ。
空腹で就寝。
次の日山へ!
カッサラの山。というか岩山。でかい。
山に登る前にモスクへ
150年前に建てられたらしい。
中はフォトジェニックスポット
山のふもとの新婚カフェではエチオピア式のようなコーヒーのポットでコーヒーを入れてくれる。
そしてその近くになんとサンドイッチ屋を発見!
ゴリゴリローカル飯だがこれでもうまいと感じる!!
空腹を満たした後は満を持して山へ。
ちなみにカッサラは山とモスク以外に見るとこがない(笑)ので
旅行2日目3日目両方山へ。
1stチャレンジ。
まっすぐが一番近道!
頂上めがけて一直線に上るも途中でガス欠。
それでも割と景色はいい!
翌日
2ndチャレンジ。
頭脳戦で斜めに(これが普通だけど)のぼり稜線を目指す!
到着!
しかし少し奥まったとこだったので景色はいまいちだが…
山の向こう側はもうエリトリア!
一応国境線が(どこかわからんけども)見れてとても満足。
カッサラの山は岩山なのでクライミングしたい人にはお勧めかも、
まぁ整備はされていないのでちょっと危険かもしれないけども…
ちなみに最終日前日の夜にやっているレストランを発見!
それ以外はなんとローカルサンドイッチで過ごすという悲劇でしたが、
おかげで最終日の鶏肉が死ぬほどうまく感じました。
やっぱり旅行に飯は欠かせない
もちろんお土産も売ってるよー